交差点で何を撮るか!!
今回『文』のお話なんですが、
例えば『交差点』で何を撮ればいいのか? (取ればいいのか・ピックアップすればいいのか)
クラクションの音。
バスのブレーキの排出音。
バイクのいかれた空ぶかし。
横断歩道ののどかな電子音。
人の騒めき。
これで
『スクランブル交差点』?
これだけだと、いまいち情報が少ないのではないかと思います。交差点としての情報。時代を示す情報。街の大きさを示す情報です。
なぜかといえば『音』にしか気持ちが行ってないから。
『行きかう車のクラクション。唸りを上げる排気音。上に伸びる商業ビルの電光掲示板には本日の天気晴れの文字が流れ、対面する巨大モニターには朝のニュースキャスターをつとめる女性の整えられた顔が大写しになっていた』
『それではみなさん、いってらっしゃい』
『番組の終了と共に信号がかわった。横断歩道ののどかな電子音が、横一線に並んだ団体の行進を促す』
このくらいの描写をすると、時代背景や空気感が見えてこないだろうか?
わざわざ何人ぐらいの人がいるなどと描かなくても『横一線に並んだ団体の行進』で、それぞれのイメージで、朝の交差点の人数を想像してもらえばいいし『番組の終了と共に信号がかわった』『横一線に並んだ団体』『行進』などの言葉で、時計仕掛けな雰囲気を感じてもらうなどの工夫をしてみる。
『朝のニュースキャスターをつとめる女性の整えられた顔が大写しになっていた』では、その時間から作られた商品、朝早くから仕上げられた顔や表情を感じてもらい『作られた感』を演出します。
この時、ポイント(信号が変わるキッカケ)となる女性ニュースキャスターに何と言わせるか?
『それではみなさん、いってらっしゃい』で充分な役目を果たしそうです。これを
『それではみなさん、今日も元気に行ってらっしゃい』などと『今日も元気に』など飾り付けが必要かどうか?
本題に沿っていれば入れてもいい『今日も元気に』ですが、入れることで話しがややこしくなる場合もあるので、注意が必要かと思います。
ある感想欄で『ほぼほぼ状況説明の『説明文』のようでした。実況の文章で外面(そとづら)だけ取り繕っていて、内面が見えてきません。状況を書くことだけに必死になり、感情の起伏やその伝え方・表現方法を見失っている状態じゃないかと思います。
行動だけを見せるのではなく心理を見せる感じだと思います』と書かせてもらい、そのことなのかどうなのか?ぼくの意見が矛盾していると考えている人もいるようですが
『ニュースキャスターをつとめる女性の整えられた顔が大写し』『番組の終了と共に信号がかわった』『ニュースキャスターをつとめる女性の整えられた顔が大写し』『横一線に並んだ団体』『行進』などが心理、心情なのです。
見る人によっては『ニュースキャスターをつとめる女性の整えられた顔』は『整えられた』と感じないかも知れないし
『大写し』もそれほど『大写しと思わない人がいるかも知れない。
『番組の終了と共に信号がかわった』というのも思い違いで『そこ』に因果関係を感じる人もいれば感じない人もいる。
同じように『横一線』『行進』など、見る側の気持ちの表れとなっているのです。