業界用語の基礎知識??? ~くりゆつ~

Mr.X

先日、春からの番組編成で生放送の人手が足りなくなって、知り合いのディレクターが困っていたのです。
そんな話を廊下で話していた所に、業界に染まりきったような人物が現れ『何だ○○ちゃん水臭いなぁ~、人が足りないなら言ってよ。オレやっちゃうからさぁ』と言うので『フロアなんですけど、いいですか?』と話がまとまり、一安心して本番に望んだのです。

『フロア』というのは、『フロアディレクター』のことで、放送中スタジオに入ってその場を仕切るディレクターで、メインのディレクターの指示を出演者に伝えたり残り時間を教えたりする役の人で、普通はディレクターになる前の経験の浅い人がよくやるのですが、その人は『○○ちゃん』と『ちゃん付け』で関係者を呼ぶほど『カブレタ』人なので、もちろん『蕎麦』を『バーソー』『カレー』を『レーカー』、『焼肉』を『クーニー』と言いながら食事を決める所があり、カメラとして同じスタジオに入る自分は少々案じておりました。

『10秒前(とうびょうまえ)九つ(ここのつ)ハチ、ナナ、ロク、五秒前(ごびょうまえ)、ヨン、サン』(2と1は言いません)と本番が始まり、さすがベテランディレクター、スムーズに連絡も取れて、上手い具合に進んでいくなぁと思ったのもつかの間、放送終了を間近に向かえ、あまりにも段取りよく進んだ番組は、時間が余りそうな雰囲気になってきました。

そんな時に『彼』が書いたカンペ(カンニングペーパー)は『くりゆつ』
『ゆっくり』話を進めて、時間を調整して欲しかったんでしょうね。
『ゆっくり』をいつのも調子で『くりゆつ』にしちゃったようです。
会話の中で出てくるなら『業界用語』として受け入れられるのでしょうが、紙に書かれちゃうと違和感ありますね!と、司会の女性が終了してから自分に話し掛けてきました。

確かに『くりゆつ』は無いわな、と、セットのテーブルに置かれたカンペを見て思いました。

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