流れる自分の血を撮る?
カメラマンが自分の流れる血を撮るっていうと、戦場カメラマンが流れ弾で負傷して、落としたカメラに自分が写るというまさに逆タリーな感じもしますが、自分の場合は、健康管理の情報番組で、大学の研究所にお邪魔した時の話です。
『ドロドロ血』というのご存知でしょうか?
コレステロールやら何やらの問題で、血管が詰まる原因にもなるらしいドロドロした血なんですけど、その取材にリポーターと行きまして、女性リポーターの採血した血を検査装置にかけてみた所、スイスイ流れまして「ドロドロ血だったらどうしようぉ~」なんて怯えていた顔がすっかり晴れ晴れした表情になったんですね。
ここでディレクターが、ドロドロした血が撮れないと・・・と、自分も採血して臨んだわけです。徹夜続きで、食事時間も不規則だからドロドロじゃないかな?なんて言っていた割には、スイスイ流れちゃうんです。
意外とこの男、タバコは吸わないは偏食は無いはで、バランスの取れた食生活であることも判明しちゃうんです。
おいおい、という所で、自分の出番になり採血してみると、これが見事なドロドロ血という訳で、撮れてよかったのか悪かったのか?
検査装置の血管に見立てたスリットに絡まる血液内の塊を撮影しながら「そんな所で止まるなよぉ」と、自分の食べず嫌いを恨むのでした。